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ハンドメイド作家のプレスキット(媒体資料)の作り方【メディア掲載を増やす】

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プレスキットとは何か

プレスキット(Press Kit)とは、メディア関係者・ギャラリー・バイヤー向けに作家の情報をまとめた「媒体資料」のことです。雑誌編集者やWebメディアのライターが作家を取材・紹介する際に必要な情報が一冊にまとまっており、「送るだけで取材の準備が整う」状態を作るためのツールです。

プレスキットがあることで、メディア担当者の手間が省け、取材・掲載の依頼を受けやすくなります。逆に言えば、プレスキットがない作家は「情報をまとめるコスト」をメディア側が負担しなければならないため、選ばれにくい状況になっています。

プレスキットに入れるべき5つの要素

1. 作家プロフィール

200〜300字程度のアーティストステートメント+略歴(主な受賞歴・メディア掲載歴・展示会参加歴)を記載します。三人称で書いておくとそのままメディアに転用されやすくなります。

2. 作品画像(高解像度)

印刷に耐えるJPEG・TIFFファイル(300dpi以上、長辺2000px以上)を5〜10点用意します。ファイルはGoogle DriveやDropboxに格納し、プレスキット内にリンクを記載します。白背景・ライフスタイル背景それぞれ用意しておくと汎用性が高まります。

3. 実績・掲載実績

過去に掲載されたメディア名・展示会名・受賞歴を時系列でリストアップします。実績がまだ少ない場合は「主な納品先」「コラボレーション実績」に置き換えてもよいでしょう。

4. 連絡先

メールアドレス・SNSのアカウントURL・オンラインショップURLを記載します。電話番号は任意です。

5. 使用条件・クレジット表記

画像を使用する際のクレジット表記方法(「photo by ○○」など)と、掲載前に連絡が必要かどうかを明記します。

Canvaを使ったプレスキットPDFの作り方

Canvaは無料で使えるデザインツールで、プレスキットのPDF作成に最適です。

手順 作業内容 目安時間
1 Canvaにアクセスし「プレスキット」テンプレートを検索 5分
2 ブランドカラー・フォントをブランドキットに登録 10分
3 テンプレートを選んでテキストと画像を差し替え 30〜60分
4 PDF形式でダウンロード(印刷用:高解像度を選択) 5分
5 Google DriveにアップロードしてリンクURLを取得 5分

Canvaの「プレスキット」テンプレートは検索すると複数ヒットします。A4横・縦問わず、ブランドの雰囲気に合ったものを選びましょう。ページ数は4〜8ページ程度が読まれやすい分量です。

デザインのポイント

  • 白と1〜2色のブランドカラーで統一する
  • フォントは最大2種類まで(見出し用・本文用)
  • 作品画像を大きく見せるレイアウトにする
  • ページ番号と作家名・URLをフッターに入れておく

メディアへの送付方法と注意点

初回コンタクトはメールが基本

雑誌・Webメディアへの最初のコンタクトは、編集部への問い合わせメールが一般的です。以下の構成でメールを送りましょう。

件名:【作家紹介のご提案】〇〇(ブランド名)/〇〇(カテゴリ)

本文:
・簡単な自己紹介(2〜3行)
・プレスキットのリンク(Google Drive URL)
・取材・掲載の意向確認
・返信不要の一言(「ご多用のところ恐れ入りますが〜」)

メールにプレスキットのPDFを直接添付するのは避けましょう。ファイルサイズが大きくなりやすく、迷惑メールと判定されるリスクがあります。Google Driveのリンクを貼る形が安全です。

インスタグラムのDMを使う場合

Webメディアの担当者がインスタグラムで情報収集しているケースも多いため、DMでのアプローチも有効です。その場合は「プレスキットのダウンロードリンク」をDMに貼り付け、短いメッセージとともに送ります。

プレスキットを活用したアプローチ先

アプローチ先 担当者 送るタイミング
雑誌編集部 編集者・スタイリスト 特集企画の2〜3ヶ月前
Webメディア ライター・編集者 随時(記事が書かれやすい季節に合わせて)
ギャラリー オーナー・キュレーター 展示会の3〜6ヶ月前
セレクトショップ バイヤー 展示会シーズンの1〜2ヶ月前
百貨店催事担当 MD・催事担当 催事の半年前

雑誌は企画が通常3〜4ヶ月前に決まります。「春の手仕事特集」「クリスマスギフト特集」などを狙うなら、その時期を逆算してアプローチしましょう。

プレスキットの更新タイミング

プレスキットは定期的に更新しないと情報が古くなり、信頼性が下がります。以下のタイミングで更新を行いましょう。

  • 新しいメディア掲載が決まったとき
  • 受賞・認定を受けたとき
  • 主要コレクションを刷新したとき
  • 年に最低1回(情報の鮮度維持のため)

更新後はURLが変わらないようにGoogle Driveの同じフォルダに上書き保存し、古いバージョンは別フォルダに移動しておくとリンク切れを防げます。

まとめ:プレスキットは一度作れば繰り返し使える資産

プレスキットの制作は「初回の手間」がかかりますが、一度作ってしまえばメディア・ギャラリー・バイヤー全てに使い回せる強力なツールになります。Canvaを使えば費用ゼロで作成でき、デザインの素養がなくても見栄えのある資料が完成します。

まずはCanvaでA4サイズ4ページのシンプルなプレスキットを作ることから始めてみましょう。