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収入・税金

ハンドメイド作家が経費にできるもの全リスト【確定申告で税負担を減らす】

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ハンドメイド販売で得た収入には税金がかかります。しかし、適切に経費を計上することで課税所得を減らし、納税額を合法的に抑えることができます。この記事では、ハンドメイド作家が経費にできるもの・できないものを整理し、家事按分の計算方法と帳簿管理の実践法まで解説します。

免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、税務上の個別アドバイスではありません。具体的な判断は税理士等の専門家にご相談ください。

確定申告が必要なケースの確認

ハンドメイド販売の収入がある場合、以下のいずれかに該当すると確定申告が必要です。

状況 確定申告の要否
給与所得者(会社員)で、副業収入(所得)が年間20万円超 必要
専業主婦・学生などで、雑所得・事業所得が48万円超 必要
事業所得として青色申告を行う場合 毎年必要
上記に当てはまらない少額の副業収入 不要(住民税の申告は別途必要な場合あり)

「所得」は「収入 − 経費」で計算します。収入が多くても経費をしっかり計上すれば所得を圧縮できます。

確実に経費になるもの

以下は、ハンドメイド販売に直接関係するとして経費計上しやすい支出です。領収書・レシートを必ず保管してください。

材料費・仕入れ費

項目 具体例
素材費 布・革・金属パーツ・樹脂・石膏・キャンドル用ワックスなど
副資材 ファスナー・ボタン・ラベル・タグ・ゴムひも
道具・工具 ミシン針・レザーパンチ・カッティングマット・やすりなど

道具・工具は使用期間が1年未満かつ10万円未満のものは「消耗品費」として全額計上できます。10万円以上のものは「固定資産」として減価償却(複数年にわたる費用計上)が必要です。

梱包資材・送料

項目 具体例
梱包材 箱・封筒・プチプチ・ティッシュ・リボン・ラッピング袋
送料 宅急便・ゆうパック・ネコポスなど商品発送にかかった費用
梱包テープ・ガムテープ 業務に使用するもの

出品手数料・プラットフォーム費用

プラットフォーム 手数料率
minne 10.56%(税込)
Creema 11%(税込)

これらの販売手数料はすべて経費として計上できます。年間の手数料合計は各プラットフォームの管理画面から確認できます。

その他の直接経費

項目 具体例
写真撮影費 撮影用小道具・背景紙・照明機材
外注費 デザイン依頼・梱包代行・ロゴ制作
広告費 SNS広告・Google広告
書籍・セミナー費 技術習得・マーケティング学習のための費用
振込手数料 素材の仕入れ代金振込時の手数料
交通費 仕入れ・マルシェ・取引先訪問のための交通費(領収書必須)

条件付きで経費になるもの(家事按分)

自宅でハンドメイド制作を行っている場合、業務に使用した割合(家事按分)のみ経費として計上できます。プライベートと業務が混在するものが対象です。

家事按分が必要な主な支出

支出項目 按分の基準 経費計上できる割合の例
家賃・住宅ローン利息 業務使用面積 ÷ 全居住面積 作業スペースが6畳 / 全体60畳 = 10%
電気代 業務使用時間 ÷ 全使用時間 1日8時間業務 / 24時間 = 33%
スマートフォン代 業務使用時間の割合 業務で30%使用なら30%
Wi-Fi・インターネット費 業務使用割合 業務で50%使用なら50%
自動車(ガソリン代・車検費) 業務走行距離 ÷ 総走行距離 業務で30%走行なら30%

家事按分の計算方法(住宅費の例)

前提条件

  • 月額家賃:80,000円
  • 全室の合計面積:50平方メートル
  • 作業専用スペース:5平方メートル

計算式

業務使用割合 = 5 ÷ 50 = 10%
月額経費計上額 = 80,000円 × 10% = 8,000円
年間経費計上額 = 8,000円 × 12ヶ月 = 96,000円

ポイントは「作業専用スペース」であることです。リビングなど家族が使う部屋を作業に使っている場合は、使用時間で按分する方法が合理的です。

経費にならないもの

以下は、ハンドメイド販売と関連があるように見えても経費計上できないものです。

項目 理由
個人の食費・外食費 業務との直接関連がない
プライベート用の衣服・ファッション 作業着や制服でない限り不可
健康食品・サプリメント 業務に必須ではない
趣味のハンドメイド材料 販売を目的としない制作費は不可
家族への給与(青色申告の専従者給与除く) 一定の要件を満たさない限り不可

ただし、作業着として使う専用のエプロン・手袋・安全靴などは経費計上できます。

レシート管理・帳簿付けの実践法

レシートの保管方法

確定申告の書類の保存期間は5〜7年(青色申告は7年)です。以下の方法で管理します。

デジタル管理(おすすめ)

  • スマホアプリ「freee」「マネーフォワードクラウド確定申告」でレシートを撮影・自動仕訳
  • Googleドライブで月別フォルダを作り、スキャンしたPDFを保存

アナログ管理

  • 月別でジッパーバッグに入れて保管
  • Excelや帳簿ノートに手書きで記録

帳簿付けの基本

事業所得として申告する場合、帳簿の記帳が義務付けられています。青色申告(最大65万円の特別控除を受けられる)を選択する場合は、複式簿記での記帳が必要です。

申告方法 特別控除額 帳簿の要件
白色申告 なし 簡易帳簿(収支記録)
青色申告(簡易簿記) 10万円 単式簿記
青色申告(複式簿記+e-Tax) 65万円 複式簿記・貸借対照表の作成

副業規模の作家には「白色申告」または「青色申告(10万円控除)」が現実的です。売上が年間100万円を超えてきたら、「青色申告(65万円控除)」への移行を税理士と相談することをおすすめします。

まとめ:経費管理の3原則

  1. レシートをすべて保管する:迷ったら取っておき、後で専門家に判断を仰ぐ
  2. 業務とプライベートを分ける:業務用の銀行口座・クレジットカードを別に作ると管理が楽になる
  3. 毎月記帳する:年度末にまとめてやろうとすると記憶が曖昧になりミスが増える

適切な経費管理は、税負担を減らすだけでなく、自分のショップの原価・利益率を正確に把握するためにも不可欠です。