ハンドメイドを買う男性購入者向けの商品設計・販売戦略
この記事の目次
拡大する男性ハンドメイド購入者市場
ハンドメイドEC市場は女性購入者が中心ですが、男性購入者の割合は年々増加しています。minneの調査では男性購入者の割合が全体の20〜25%に達しており、この5年間で約1.5倍に増加しています。
男性購入者は「1回の購入単価が高い」「ギフト目的が多い」「一度気に入った作家からリピートしやすい」という特徴があります。この市場を意識した商品設計と販売戦略を持つことは、売上の底上げに有効です。
男性がハンドメイドを買うシーン
プレゼント・ギフト目的
男性購入者の60〜70%はギフト目的です。パートナーへの誕生日・記念日プレゼント、母親へのギフト、友人の結婚祝いなど、「特別な人への贈り物」として購入します。
男性がギフトを選ぶ際の特徴として、「何を選べばいいかわからない」という悩みがあります。そのため「女性に人気」「喜ばれる」「〇代の女性に贈る定番ギフト」といった具体的なガイドがあると購入の背中を押せます。
実用品・日常使い
革小物・財布・キーケース・木工の小物など、日常的に使える実用品を自分のために購入する男性も増えています。「市販品にはない個性」「素材感にこだわった一点もの」「職人技の手仕事」に価値を感じる層です。
趣味・コレクション
アート作品・陶芸・木工・ガラス工芸など、趣味としてコレクションする目的での購入も一定数あります。「本物の手仕事」への敬意と投資意識を持つ購入者で、高単価商品でも品質に納得すれば購入する傾向があります。
男性に刺さる商品カテゴリ
| カテゴリ | 男性購入者の需要 | 価格帯目安 |
|---|---|---|
| 革小物(財布・キーケース・カードケース) | 非常に高い | 5,000〜30,000円 |
| 木工小物(スマホスタンド・時計・コースター) | 高い | 3,000〜20,000円 |
| ガラス工芸(グラス・アクセサリー) | 中程度 | 3,000〜15,000円 |
| アクセサリー(シルバー・真鍮・レザー) | 高い(男性向けデザインに限る) | 3,000〜15,000円 |
| 機能性小物(ケーブルオーガナイザー・卓上小物) | 高い | 2,000〜8,000円 |
| 陶器・食器 | 中程度 | 3,000〜10,000円 |
特に「革小物」は男性購入者の需要が最も高いカテゴリです。レザークラフトを手がけている作家は、男性向けデザイン・配色(黒・茶・ネイビー・カーキ)を意識した商品ラインを持つことで、男性市場を取り込めます。
男性向け訴求の書き方
機能性・品質・素材感を前面に
女性向けの商品説明では「かわいい」「おしゃれ」「気分が上がる」といった感情的な表現が効果的です。しかし男性購入者に対しては、以下のような機能・品質・素材の具体的な説明が有効です。
女性向け訴求の例:「ナチュラルで温かみのある雰囲気のアクセサリーです」
男性向け訴求の例:「栃木レザーを使用した二つ折り財布です。厚さ7mm・カード収納8枚・ボックス型小銭入れ付き。使い込むほどに色が深まる経年変化をお楽しみいただけます」
機能・スペック・素材の産地・製法を具体的に書くことで、男性の「本物かどうか」を見極める視点に応えられます。
ギフト向けの訴求フレーズ
男性購入者がギフトを選ぶ際に刺さるフレーズ例:
- 「彼女へのプレゼントに悩んでいる方へ」
- 「男性が選ぶ、センスが光るギフト」
- 「職人の手仕事を感じられる一点もの」
- 「記念日・誕生日の特別なプレゼントに」
「男性でも選びやすい」という安心感を与える表現が効果的です。
男性購入者が集まるプラットフォームとチャネル
| チャネル | 特徴 | 有効な戦略 |
|---|---|---|
| minne | 男性購入者も増加中 | 「男性へのプレゼント」「男性向け」タグの活用 |
| Creema | 工芸・クオリティ重視層が多い | 素材・技法の詳細説明で差別化 |
| iichi | 伝統工芸・アート志向の男性に強い | 作品の背景ストーリーを重視 |
| BASE/独自EC | 男性コレクター・高価格帯の販売 | ブランドとして構築しやすい |
| 20〜30代男性への訴求 | 黒・グレー・ダーク系の統一感あるフィード | |
| DIY・工芸好きな男性にリーチ | 素材・制作過程の写真が刺さる |
男性向け商品開発のポイント
男性市場を開拓する際に意識すべき点をまとめます。
カラーパレットを男性向けに展開する:黒・ネイビー・グレー・ブラウン・カーキなど、男性が日常的に使いやすい色展開を追加するだけで、男性購入者へのアプローチが格段に変わります。
サイズ・重さのスペックを明記する:男性は実用的な観点からサイズや重さを確認します。「縦〇cm・横〇cm・厚さ〇cm」「重さ〇g」という具体的な数値の記載が購入の判断を助けます。
ラッピングをシンプルに仕上げる:男性がギフトとして購入する場合、渡す相手への印象を意識して「上品でシンプルなラッピング」を求める傾向があります。過度に可愛いラッピングは男性購入者には刺さりにくいです。
男性市場への対応は、商品のカラー展開と説明文のトーン変更から始められます。小さな工夫の積み重ねが、新たな購入者層の開拓につながります。