ハンドメイド販売の売上・経費管理の始め方【シンプルな帳簿付け実践法】
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売り方ラボ📊
この記事の目次
記録なしの販売は赤字リスクを見えにくくする
ハンドメイド販売を始めたばかりの作家の多くが、売上の記録をつけていません。「少額だから」「まだ売れていないから」という理由で後回しにしてしまいがちですが、記録がないと以下のリスクが生じます。
- 実際に利益が出ているか分からない
- 確定申告の際に必要な数字が揃わない
- 材料費や梱包費の経費が把握できず税負担が増える
記録は最初から習慣にすることが最もコストが低い方法です。
売上管理に必要な最低限の記録項目
売上管理で記録すべき最低限の項目は以下の通りです。
| 項目 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 日付 | 販売が確定した日 | 2026/04/05 |
| 商品名 | 販売した商品の名称 | ゴールドビーズリング S |
| 販売価格 | 購入者が支払った金額 | 3,200円 |
| プラットフォーム | 販売したサイト | minne |
| 手数料 | プラットフォームに支払う手数料 | 338円(10.56%) |
| 実収入 | 販売価格 − 手数料 | 2,862円 |
| 送料(自己負担分) | 購入者請求外で自己負担した送料 | 0円(送料込み設定の場合) |
minne・CreemaはどちらもCSV形式で売上データをダウンロードできます。月末にCSVをダウンロードし、スプレッドシートに取り込む運用が最も効率的です。
経費の記録方法
経費として計上できるもの
ハンドメイド販売の経費として計上できる主な費用:
| 経費の種類 | 具体例 | 計上時の注意 |
|---|---|---|
| 材料費 | ビーズ・布・レジン液・金具 | 購入レシートを保管 |
| 梱包費 | OPP袋・ボックス・リボン | 購入レシートを保管 |
| 送料 | 郵便・ヤマト・佐川の発送費用 | 領収書または記録 |
| プラットフォーム手数料 | minne 10.56%・Creema 11% | 売上明細に記載あり |
| ツール・ソフト費用 | Canvaサブスク・撮影道具 | 購入履歴を保管 |
| 通信費(按分) | スマートフォン利用料の事業分 | 事業使用割合を記録 |
| 家賃・光熱費(按分) | 自宅の作業スペース分 | 使用面積・時間で按分 |
領収書・レシートの管理
紙のレシートはすぐに捨てないように注意します。整理方法として以下が実用的です。
- 月別の封筒に入れる:1月分・2月分と封筒をわけて保管するだけでOK
- スマートフォンで撮影しておく:紙が劣化・紛失しても画像で確認できる
Googleスプレッドシートでの管理テンプレート例
無料で使えるGoogleスプレッドシートは、ハンドメイド販売の帳簿管理に最適です。以下のシートを作ることをお勧めします。
シート1:売上管理シート
| 列 | 内容 |
|---|---|
| A列 | 日付 |
| B列 | 商品名 |
| C列 | 販売価格 |
| D列 | プラットフォーム |
| E列 | 手数料(C×10.56%) |
| F列 | 実収入(C−E) |
| G列 | 備考 |
月末に「C列の合計」が月商、「F列の合計」が実際に受け取れる売上になります。
シート2:経費管理シート
| 列 | 内容 |
|---|---|
| A列 | 日付 |
| B列 | 経費の種類(材料費・梱包費など) |
| C列 | 金額 |
| D列 | 購入先 |
| E列 | 備考 |
シート3:月次集計シート
| 項目 | 数式 |
|---|---|
| 月商 | =売上シートのC列合計 |
| 経費合計 | =経費シートのC列合計 |
| 利益 | =月商 − 経費合計 |
| 利益率 | =利益 ÷ 月商 × 100 |
月次集計を見ることで「今月は利益率が下がった理由は材料費が増えたから」など、経営上の課題が見えてきます。
会計ソフト導入のタイミング
月商が低い段階はスプレッドシートで十分ですが、一定の規模になると会計ソフトへの移行が効率的です。
目安:月商5万円超、または確定申告が必要になった段階
| 月商の水準 | 推奨する管理方法 |
|---|---|
| 〜1万円 | スプレッドシートで十分 |
| 1〜5万円 | スプレッドシートで管理しながら確定申告の練習を開始 |
| 5万円超 | freee・マネーフォワード クラウドの導入を検討 |
| 10万円超 | 会計ソフト必須・青色申告も検討 |
代表的な会計ソフトの比較
| ソフト | 月額費用(目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| freee | 980〜1,980円 | UIがシンプルで初心者向け |
| マネーフォワード クラウド | 1,100〜1,980円 | 銀行口座連携が強い |
| やよいの青色申告 オンライン | 0〜8,030円/年 | 青色申告特別控除(65万円)に対応 |
青色申告を行うことで最大65万円の所得控除が受けられます。月商が安定してきたら青色申告への移行も検討してください。
確定申告の基礎知識
申告が必要なケース
- 会社員の副業収入が年間20万円を超える場合
- 専業主婦・フリーランスの場合は年間所得が基礎控除(48万円)を超える場合
申告で必要になる主な書類
- 売上一覧(月別)
- 経費一覧と領収書
- プラットフォームの年間売上明細(minneの「収支報告書」等)
- 銀行口座の入出金明細
まとめ
ハンドメイド販売の売上・経費管理は、Googleスプレッドシートで「日付・商品名・販売価格・手数料・実収入」の5項目を記録するだけで始められます。月商5万円を超えたら会計ソフトへの移行を検討し、青色申告への準備も進めることで税負担を正当に下げられます。記録の習慣は最初からつけることが、長期的に最もコストが低い方法です。